理系分野の職場を見学し、そこで活躍する女性に皆さんがインタビューすることで、あなたも活躍できる具体的なキャリア形成をイメージしてみませんか?
独立行政法人酒類総合研究所編
平成21年8月21日(金)に、理系の職業を覗いてみよう‐先輩にインタビュー‐「独立行政法人酒類総合研究所編」を実施しました。
当日の様子を紹介します。
まずは広島大学で事前レクチャーを
行いました。中学1年生から高校3年生
までの9人の女子中高生が参加し、
「女性と職業について」や「理系分野
の女性を知ろう」といったテーマでレクチャーを受けました。また、職業に就くために、どんな適正が必要なのか、自分の得意な分野や苦手なことは何なのか、など、職業と適正について考えるワークを行いました。
午後からは、酒類総合研究所に向かいます。酒類総合研究所は、名前の通り「お酒」について研究をしている機関です。
まず、酒類総合研究所の紹介をしていただきました。説明してくださったのは後藤奈美さん(醸造技術基盤研究部門・副部門長)です。実際に、後藤さんが研究しているテーマも紹介していただきました。後藤さんはワインの醸造についての研究を行っていらっしゃるそうです。赤ワインの色を鮮明にするために、いろいろな技術について研究していて、実際に後藤さんがワインを作ることもあるそうです。
酒類総合研究所の施設を見学させていただきました。お酒を作るためのタンクや機械が沢山並ぶ施設です。お酒づくりに関する資料も展示されています。中でも、参加者の皆さんの興味を引いたのが日本酒造りに欠かせない「種麹」です。「もやしもん」というマンガをご存じでしょうか?まさに、その「もやしもん」の世界です!
インタビューに協力してくださる3名の女性研究員の方が働く研究室の中も見せていただきました。後藤さんは先にも紹介したとおり、ワインに関する研究をなさっています。
伊豆英恵さん(品質・安全性部門・主任研究員)はアルコールの体への影響について、マウスを使って実験をしているそうです。「ネズミを酔わせて、実験します。日頃は警戒心の強いネズミですが、酔うと大胆になります。人と同じですね。」伊豆さんの説明に、「ネズミもお酒に酔う!!」と参加者一同びっくりです。
伊豆英恵さん(品質・安全性部門・主任研究員)はアルコールの体への影響について、マウスを使って実験をしているそうです。「ネズミを酔わせて、実験します。日頃は警戒心の強いネズミですが、酔うと大胆になります。人と同じですね。」伊豆さんの説明に、「ネズミもお酒に酔う!!」と参加者一同びっくりです。
さて、いよいよインタビューです。
中高生からのたくさんのインタビュー内容から、いくつかをご紹介します。
Q | 「どのような進路をたどって、今の職業についたのですか?」 |
A | 「農学部から、大学院へ進学。食品に関する研究がしたくて、就職しました。」 「工学部から、大学院へ進学。食品について、分析すること、人の役に立つことを仕事としたかったので酒類総合研究所に就職しました。」 「農学部から、大学院へ進学。海外留学など、いろいろな経験をしてみたが、研究がしたくて、就職しました。」 |
Q | 「この仕事をやっていて、『自分だからこそ』と思う点はありますか?」 |
A | 「研究者はみんな、そう考えて、自分ならではの仕事をしています。自分にしかできないことをする、だからこの仕事が好きです。」 |
Q | 「私生活と仕事の両立について教えてください。」 |
A | 「夫は単身赴任をしています。私も海外出張などで家を不在にすることがありますが、そんな時は高校生の子どもは一人で身の回りのことをしています。大変な事もありますが、研究との両立はできています。」 「現在、小さな子どもが1人いて、2人目を妊娠中ですが、これからも、仕事とうまく両立させていきたいです。」 |
インタビューの中で「『女性である』ということで覚えてもらえる。『女性だから』というデメリットを感じたことはありません。」と私生活と研究をうまく両立させながら、自分の仕事に誇りを持って取り組んでいらっしゃる様子をうかがう事ができ、参加者にはとても印象深いインタビューとなったようでした。
見学終了後、参加した中高生からは、
「初めて「酒と研究」が関連することに気づきました。
その研究の内容も、今現在、自分たちが学校で学んでいることが応用されていて、今の学習が、将来の役に立つことを実感しました。」
「私も将来、3人の研究員の方のようになれたらいいなと思いました。」
「自分が目指している職業の先輩のお話を聞くことができて、より一層、研究職に就きたいと思うようになりました。」
「農学部や工学部から研究職にという進路があることがわかりました。今後の進路選択の参考になりそうです。」など、たくさんの感想を聞くことができました。
