広島大学男女共同参画推進室　女子中高生の理系進路選択支援プロジェクト

平成22年3月26日（金）に、理系の職業を覗いてみよう‐先輩にインタビュー‐「三菱レイヨン株式会社編」を実施しました。当日の様子を紹介します。

まずは事前レクチャーの様子です。
6人の女子中学生と６人の女子高校生が
参加しました。広島大学の横山美栄子
教授（専門は社会学）から
「職業イメージの変化」や「職業と適性」、「理系分野の女性を知ろう」といったテーマでレクチャーを受けました。 また、小学生から中学生の女子と男子の職業ランキングに関する調査データを参考に、高校生では上位をどんな職業が締めているか？をクイズ形式で楽しく回答しました。正解発表では、思わず笑顔になったり、惜しい回答に苦笑いしながらのワークでした。

「女性が仕事を続けていくときに考えるさまざまなこと・・・」どんなことを身につけたらいいのかな？たくさんの質問を用意して、いよいよ職場見学です。
三菱レイヨンは世界のアクリル系事業分野で絶えず未来に挑戦し続けている企業です。まずは三菱レイヨンについて会社概要の紹介ＶＴＲを見て、中央技術研究所と生産技術研究所に向けてバスで移動しました。


次は、待ちに待った女性職員の方が働く現場の見学です。まず、中央技術研究所のロビーで三菱レイヨンの製品の展示を見ながら、研究企画推進室の内藤さんから説明を受けました。次に２班に分かれて、内藤さんと蔵重さんに引率していただき、研究所内の見学を行いました。
中央技術研究所では、塗料や接着材、フィルムの研究をされている松村さん、前原さん、小西さんが働く実験室にお邪魔しました。ここでは、水や摩擦に強い製品を作るための研究を進めていらっしゃいました。また、紫外線を発しない黄色い照明の実験室（イエロールーム）では、厳密な実験が行われていました。
続いて、荒井さんや荒尾さんが働く生産技術研究所の現場です。荒井さんは炭素繊維の研究、荒尾さんはポリマー開発の研究をされていました。

職場を案内してくださった7名の女性に、いよいよインタビューです。
「なぜこの仕事を選んだのですか？」「どのような勉強をすれば理系が得意になるのですか？」など、中高生からたくさんの質問がありました。インタビュー内容のいくつかをご紹介します。

インタビューの中で「仕事を続けることは体力・気力ともに必要で、実験でも壁にぶつかることもあるけど、やり遂げた時の達成感があるから辞めようと思ったことは一度もないです。」と言い切られた瞳は輝いておられました。

見学終了後、参加した中高生からは
「化学は多くのことに役立っているので、今から知識を身につけて研究者になりたいです。」
「理系の職場を身近に感じることができました。」
「男性と女性が平等に働くことができる環境は素敵だと思いました。」
「今回参加して、私が就きたい職業はこれだ、と気付きました。」
「うれしかったことや楽しかったことで、辛いことは塗り替えてくれる、この言葉が印象的でした。」
などの感想を聞く事ができました。